四月一日の「エープリルフール」にちなんだ国内外のうその記事を紹介する新書「世界のエイプリルフール・ジョーク集」(中央公論新社)を、札幌市中央区の会社役員鈴木拓也さん(40)が発刊した。「うそ記事」の収集が趣味という鈴木さんは「日本でも、もっとうそ記事を書いて」と話し、ユーモアと、それを受け止める寛容の精神を持とうと呼びかけている。
鈴木さんは北区の翻訳・通訳会社で研究論文などの翻訳に携わっている。数年前、「脳内記憶を画像化する革命的技術」を紹介したインターネットの記事にだまされたことで、うそ記事に注目するようになった。
昨年春、英語圏の千三百の新聞社と出版社に「エープリルフールにうその記事を書くか」と質問するとともに、英国や米国在住の知人に、過去の記事を探すよう依頼。国会図書館のマイクロフィルムで調べたニュースを含め、国内と英米の約六十本を選んだ。
リストラされた中年男性の心を東京・渋谷でいやす犬が、DNA鑑定の結果、忠犬ハチ公の子孫と分かった話や、英国女王が人目を忍んで馬券を買っている記事など、メディア関係者が知恵を絞ったユーモアの数々を取り上げている。
日本インターネットエイプリル・フール協会次席発起人の佐藤嘉晃さん(46)=札幌市厚別区=は「エープリルフールについて、これだけの記事を紹介した書籍はなかったと思う」と評価する。
転載許可だけで約五十万円を費やしたという鈴木さんは「この本を読んだ日本の記者がもっとうそ記事を書けば、望外の喜び。ベストセラーになって印税が入れば、非英語圏や未収録の国内記事を収めた続編を出したい」と話している。
二百五十六ページ、七百九十八円で、全国の書店で販売している。
(北海道新聞より引用)
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